「アイツってさあー、色目ばっか遣ってんだよ」
「は? マジかよ。キッモ」
「ただの男好きじゃね?」
そんな小さな声がコソコソ聞こえてくる。
その情報を流していたのは、さっき女の子とぶつかった女だった。
ぶつかった嫌がらせで言ってるんだろうな。
……面倒くさっ
そんな中、男子の声も聞こえた。
「俺、あの子タイプだわ。超可愛い」
「いいからあの女とヤりてぇ」
「俺も俺も。一緒に犯しに行かね?」
女子の笑う声がちらほら聞こえた。
隣の席の女の子もその声が聞こえている。
私はこういう集団が、大っ嫌いだ。

