「えっと……あのっ!」

「………」


なかなか用件を話そうとしない彼女。


「私と、友達になってくださいっ!」



……は?

いきなりそんなことを言われて固まる私。

「……友達?」


小さくそう呟いた時、頭の中にあの日の出来事が思い浮かんできた。


『これからもずっと一緒にいようね』

『私たち、すごく仲のいい友達だもんね!』


その言葉を信じていたあの日の光景。


なのに……


『アンタのこと友達だなんて思ったことないんだけど』

『ほんと汚い奴。病気うつりたくないから、近づかないでね?』

クスクス笑う醜い奴ら。