マンションを出ると、辺りはもう薄暗くなっていた。
そんな中、帰り道を歩いた。
松井くん……
本当に大丈夫なのかな。
おばさんの言ってた話は本当?
そんなことで頭がいっぱいな中、ふと頭の中で思い浮かんだこと──…
「──っ!」
これじゃまるで、私が松井くんのこと心配してるみたいじゃない。
まさか……
だって、そんな……っ。
信じちゃだめ。
信じちゃだめ。
そう頭では、わかっているのにどうして?
まだ、本当におばさんの話がそうだったとも言えないし。
きっと、なにかの間違いだよ。
そう思ってる自分もいた。
そして、私は外が真っ暗になる前に急いで家に帰った。

