【完】幸せをくれたあなたに。





麻紀は満足そうな顔をしていた。


藍那は、この噂を聞いた?


きっと聞いただろうね。



雪くんが元の姿に戻った次の日から、雪くんはまた学校に来ていなかった。



私また、1人になるんだ……。


いや、今までずっと1人だったのかな。



ねえ、藍那。

藍那はこんな私を見て、どう思う?



ねえ、雪くん。

私があの日、今まで仲良くしていた麻紀のせいで襲われたって知ったらどう思う?




未だに、怖くて……

嫌われることを恐れていた私がまた





現れた。