「今のは莉王ちゃんじゃないよ。
清香だよ」
「黒部清香か?」
胡散臭げに允がこちらを見やる。
忍は年下の男を前に、これ以上ないくらい改まって座っていた。
何故か、あの先祖の間だ。
仏壇の前に座らされている。
「莉王ちゃんが清香と会話させてくれようとしたんだけど。
乗っ取られたみたいで」
「夢みたいなことを言うな」
「なにそれ。
じゃあ、莉王ちゃんの力を信じないの?
信じてないのに、莉王ちゃんには霊感があるとか言って結婚しようとしたの?
結婚詐欺じゃんっ」
と言うと、
「それはなにか違わないか……?」
と言われた。



