王様とうさぎさん

「え、えーと。
 ただ、見下ろしてるだけなんですけど」

 どうしましょう、と言うと、
「僕が訊きたいよ。
 こういうとき、どうするの、師匠」
と言われた。

 師匠とか言われても、私は普段は、霊に積極的に訴えかけていくことないからな、と思い、見ていた。

「さ、清香さん、忍さんになにか言いたいことはありませんか?」

 清香は無言だ。

「あのー、忍さんが直接話しかけた方がいいんじゃないですかね?

 気のせいかもしれませんけど。

 この人、私に敵意があるような」

 ああ、わかるよ、と忍は言い出した。

 清香が居る方を見たまま、
「清香はきっと、君みたいな女が嫌いだと思う」
と言う。

「なんでですかーっ。
 生前会ったこともないのにっ」

「いや、なんかいつも幸せそうだから」