王様とうさぎさん

「で、こっちは格好いいです」
と先程のアルバムを手に微笑むと、

「……どれだ」
と言う。

「これです」

 ああ、と眺めながら允は言ったが、あまり彼にとってはいい写真じゃないんじゃないだろうか、と思っていた。

 恐らくこのあと、清香に相談を受け、彼女が死んだからだ。

 だが、あくまで暗くならないように、莉王は言った。

「着てみてください」

「は?」

「今すぐ、法衣、着てみてくださいっ」

「阿呆か、お前はっ」

「うちのお父さんが着てても、全然格好よくないのに、貴方が着ると違うのは、何故なのか知りたいんですっ」

「うちのお父さん!?」
と腕を掴まれた允が叫んだとき、障子が車のライトで明るくなった。

「ほら、忍が来たぞ」

「真人も呼びました」

「更にうるさくしてどうする」
と允は言ったが、二人を呼んだおかげで、その夜は実に楽しい夕食になった。