王様とうさぎさん

 まあ、忍とのやりとりを見ていても、悪人ではないが、一筋縄ではいかない人だというのは、わかっていたが。

 それにしても、と莉王はさっきの写真を眺めた。

 允が若く、僧侶だったから、清香は相談に来たのだろうと思っていたが。

 もしかしたら、違うのかもしれない。

「単に格好よかったからなんじゃ……?」

 マジマジと写真を眺めながら、清香に殴られそうなことを呟く。

 そのとき、
「なに見てるんだ」
という声がした。

 顔を上げると、いつ帰ってきたのか、允が襖を開けて立っていた。

「うわっ。
 お帰りなさい」

「莉王ちゃん、隠して隠してっ」

 台所から由莉子が叫ぶが、もう遅い。

 允は由莉子を振り返り、渋い顔をしていた。

「すみません。
 でも、可愛いですよ、この写真」
と言うと、允は無言でアルバムを取り上げる。