王様とうさぎさん

 なにやら胡散臭げに允が自分を見ていた。

 ヤバイ……。

「えーと、この間から、清香さんは私に接触をはかって来ていますから、なにか答えてくれるかもしれません。

 訊いてみましょうか」
と振り向くと、清香は消えていた。

 ほんっとうに素直じゃないな、この人〜っ、と拳を握る。

 いや、霊にこんな態度はよくないのだが。

 こちらが拒絶するような態度を見せれば、ますます、出て来なくなるかもしれない。

 だが、話しかけてはこなくとも、姿を見せてくるのは、本当はなにか聞いて欲しいことがあるからだ。

「清香さんって、女性の友だちは少なかったですか?」

 そう思いながらも、また本人に殴られそうなことを訊いてしまう。

 清香の自分に対する態度がかなりぎこちない感じがしたからだ。

「さあ、わからないな」
と允は言う。

 さもありなん。

 この男、そう親しくもない女性の動向に目を配っているような人間ではない。

 やはり、此処は忍か、と思った。

 じゃあ、今夜が勝負かな、と思ったところで、溜息をつく。

「……疲れました。
 スイーツが食べたいです」
と呟くと、コンビニで良ければ寄ってやろう、と言う。