「清香さんは、素直に周囲の人に相談出来るような方ではなかったんじゃないですか?」
今も自分たちの話が聞こえていないはずはないのに、知らぬふりをしている。
周りに対して、素直になれない人のようだった。
ぱっと見、おとなしそうではあるのだが。
こういう人間の方が意志が強く、孤独を好むので、簡単に人に秘密をしゃべったりしない。
「允さんは、自分に霊が見えて、清香さんのことを理解してあげられていたら、清香さんは死ななかったのではないかと思ってますか?
でも、そんなことはないんですよ」
と言うと、允は運転しながらも、ちらとこちらを見た。
「だって、今、私には、彼女の姿が見えて、彼女の声が聞こえているけれど。
彼女がどうして、こうなったのかわからないし、救う方法もわからない。
だから、允さんに霊が見えなかったせいで、彼女が死を選んだわけじゃないんです。
貴方が、僧侶失格だったわけでもありません。
だいたい、私の知ってる坊さんだって、誰も霊なんて見えてませんから」
と言うと、ようやく、口を開いた允が訊いてくる。
「そんなに坊主の知り合いが居るのか」
と。
「そ、そうです」
と莉王は答えた。
数多く知っていると認めなければ、『誰も霊なんて見えない』という話が生きてこないからだ。
今も自分たちの話が聞こえていないはずはないのに、知らぬふりをしている。
周りに対して、素直になれない人のようだった。
ぱっと見、おとなしそうではあるのだが。
こういう人間の方が意志が強く、孤独を好むので、簡単に人に秘密をしゃべったりしない。
「允さんは、自分に霊が見えて、清香さんのことを理解してあげられていたら、清香さんは死ななかったのではないかと思ってますか?
でも、そんなことはないんですよ」
と言うと、允は運転しながらも、ちらとこちらを見た。
「だって、今、私には、彼女の姿が見えて、彼女の声が聞こえているけれど。
彼女がどうして、こうなったのかわからないし、救う方法もわからない。
だから、允さんに霊が見えなかったせいで、彼女が死を選んだわけじゃないんです。
貴方が、僧侶失格だったわけでもありません。
だいたい、私の知ってる坊さんだって、誰も霊なんて見えてませんから」
と言うと、ようやく、口を開いた允が訊いてくる。
「そんなに坊主の知り合いが居るのか」
と。
「そ、そうです」
と莉王は答えた。
数多く知っていると認めなければ、『誰も霊なんて見えない』という話が生きてこないからだ。



