王様とうさぎさん

「美味しいお義母さんのご飯が止まらなくて。

 寝る前は駄目だと思いながらも、お母さんと一緒にテレビを見ながら食べるお菓子が美味しくて」

「あらあら、莉王さん、太っちゃうわねー」
と掃除機を手にした由莉子が縁側を通っていく。

「でも、それもいいかもね」

「は?」

「太って、その素敵なスタイルが崩れたら、モテなくなって、浮気しないかもしれないじゃない。

 允が安心」

「いや、あの、特に浮気する予定はないんですが」

 っていうか、今現在、モテてません、と思った。

「でも、あの、そうなったら、允さんも私から離れていきませんかね?」

「あらー、允は莉王さんの身体だけが好みなの?」

 お義母さん、その言い方、何か誤解を生みます……。

「違うっ」
と自分の支度をしに居なくなっていた允が遠くから言う。

 聞こえているようだった。

 由莉子と顔を見合わせて笑い合う。