王様とうさぎさん

「実家にお泊まりなんて、もう決定ですよねー」
と佐江たちは笑い合う。

 おめでたいことなんで、いいじゃないですかーという勢いだ。

「俺も泊まるっ」

 いきなり叫んだ真人に、は? と聞き返す。

「昔はよく、允さんちに泊まってたんだ」

「いや……、そりゃまあ、いいけど。

 允さんのご両親がいいと言えば。

 でも、私は真人の酒の相手はしてあげられないわよ」

「なんで?
 いや、別に酒の相手をして欲しくて行くんじゃないけどさ」

「それがさー。
 なんか知んないけど。

 花嫁の泊まる部屋ってのがあるんだって」

 やだーっ、なにか出そう〜っ、と佐江たちがはしゃぎ出す。

「ああ、それ、聞いたことがある」
と真人が言った。

「でも、おか……由莉子さんは、その部屋、なにも出なかったって言ってたわ」

「そりゃ、由莉子さん、霊感ないもん。
 お前だったら、100%見るだろ」

 うう……厭な予見をするな、と思っていた。