「あ、卵サンドだ」
よかったよかった、と日に照らされた暖かい助手席で、莉王がビニール袋を広げていると、允が、
「それがよかったら、最初にそう言え」
と言ってくる。
「クジみたいに運任せにしてないで」
と言うので、
「考えてみれば、結婚も運みたいなものですよねー」
と返した。
「引いてみなければわからないって言うか。
結婚してみなければわからないって言うか。
結婚前と、結婚後の人格って違うらしいですよ」
「お前も結婚したら、なにか変わるのか」
莉王が少し考え、
「いや、特に変わる予定はないですね。
今も別に何もとり繕ってませんし」
と言うと、
「まあ、見ても、ありのままっぽいな」
と言われる。
はあ、まあ、そうなんですけど。
それって、私が貴方になにも気を使ってないって意味ですかね、もしかして。
そんなこともないんですが。



