王様とうさぎさん

「王様、田舎の男に夢抱き過ぎなんじゃない?

 僕はゆったりもまったりも、ほっこりもしてないよ」

「いや、ほっこりはしてる感じがしますよ。

 一緒に居ると、落ち着くっていうか」

 ああ、そうなのー、と忍は全然信じていない口調で相槌を打つ。

「じゃあ、王様、允はやめて、僕と結婚する?」

「それもいいですねー」
と笑顔で言うと、

「……王様、酔うと悪い女だね。

 もう酒、やめた方がいいよ」
と言ってきた。

「聞いてる僕は正気なんだから、本気になったらどうすんの」

「忍さんはならないですよ」

「そうでもないよ。

 年が上だから、なにか余裕があるように見えるかもしれないけど、そうでもないよ。

 王様酔ってるから言っちゃうけどさ。

 僕だって、簡単に女に騙されるんだよ」