王様とうさぎさん

「莉王ちゃん、花さん会ったことあったっけ?」

「ないですが、今の私の頭の中で、物凄い想像が膨れ上がっています。

 ハリウッド女優な感じです」
と言うと、忍は、ははは、と笑う。

「なにそれ、允が花さんに憧れてるって言ってるから?」

「真人もみたいですよ」

「そうかなあ。
 でもそれ、実体はないと思うよ」

「実体はない?」

「うーん。
 なんて言うか。

 みんな花さんに憧れてる、とは言うけど。

 じゃあ、具体的に、誰が憧れてるとか実はないと思う」

 そういう話題性の人、と忍は言う。

「辛辣ですねー」

「いやいや。
 もちろん、花さん、いいな、とみんなが思ってるから、そういう現象が起きるわけでね。

 でも、たぶん、君が思ってる程ではないなー。

 顔は王様の方が美人だよ。

 でも、王様より色気があるし、隙もある。

 王様、隙がなさすぎだねえ。

 意外とモテないでしょ」