王様とうさぎさん


 

 ああ、酔った。

 莉王はまだ宴会の続く中、縁側へと出ていた。

 山の風は少し冷たく気持ちいい。

 見かけないと思ったら、忍は先に此処に出て涼んでいたようだった。

「やってくれましたね」
と言いながら、側に腰かける。

「別に厭がらせで言ったんじゃないよ。

 やらないのかなあ、あの儀式って思っただけだよ」

 悪意はなしか。

 こういう人間が最も怖いな、と思う。

「允と結婚する意志は固まった?」

「固まるわけないじゃないですか」

 そのまま、並んでぼんやり山を見る。

「忍さんは結婚しないんですか?」

「僕はしないよ」

 何故、言い切る。