だけどそれはさっきのうちらのテーブルに来た時とは全く違って、

とんでもなく爽やかで、まるで別人で…


え…ダレ……?



「ご注文は以上でお揃いですか?」


「「あ、はぁーい♡」」


「ごゆっくりどうぞ」



薄い唇がきゅっと弧を描くように、上品な笑みを浮かべる。


ただでさえイケメンなのに、そんなホストみたいなキメ顔するとか…


案の定席に座ってる女子高生二人組は目がハートになっていた。


アユが去ったあと二人で大騒ぎ。



「きゃーーっ!今の見た?

あの人超カッコイイっ!!♡」


「ヤバいね~!!ここ通っちゃおうかな」



すごーい…

なんだ、一応ちゃんと接客やってるんだ…



ーートントン、


その時ふいに肩を叩かれた。



「そうだ、みゆちゃんにはコレ…」



今井先輩の声に驚いて視線を戻すと、何やらポケットから紙を取り出して

あたしに手渡す。



えっ、なにこれ…!