「とりあえずユザワヤ寄って行こうか。

それで布をいくつか先に購入しておこう。

あと部の備品がいくつか切れてるから…」


「…はぁい。お任せします」



暑い中汗ひとつかいてなさそうな爽やかな笑顔で語り続ける部長の横を、もうすでに汗ダラダラで歩いてるあたしはかなりの夏バテ気味だった。


ここ数日ダラダラしすぎたせいか、体力がなくなってる。


エアコンのついてない場所にいるのが耐えられない。



暑いよ〜…



ぐったりとした顔つきで校門に向かって歩いていく。


するとその時、



「おーい、そのボール取ってくれない?」



グラウンドからサッカー部員の声がした。



えっ…?



目の前には転がってきたサッカーボール。



あぁ、これか…。



あたしは気がつくとすぐに拾い上げた。



「あぁ、ゴメンゴメン!

サンキュー!!」



そこに駆け寄ってくる背の高いサッカー部員。


あたしはボールを手渡しながら彼を見上げた。



「あ、ハイどうぞ」


「ありがとう!…って、君……」