【完】いいかげん俺を好きになれよ


真由香と一緒にトイレから出ると、外の自販機の近くでアユがスマホをいじりながら待っていた。


話してたからけっこう待たせちゃったかも…。


さっき真由香にあんなこと言った手前恥ずかしいけど、駆け寄りながら声をかける。



「アユ、お待たせ〜!」


「お前おせーよ」


「ごめんごめん、ちょうど従姉妹とバッタリ会ってね…」



案の定アユは待ちくたびれた様子で。


すると真由香があたしの後ろからひょこっと顔を出した。



「あ、どーも!こんばんはぁ!」



相変わらず人懐っこい真由香。

誰にでも愛想がいい。


だけど次の瞬間…



「って…えぇっ!?

ウソっ……!!」


「え……はっ…?」



なぜか驚いたように目を丸くする真由香とアユ。


そして向かい合ったまま数秒間、沈黙が流れたかと思うと…



「真由香……」



えっ…?



「…アッ…くん……?」



出てきたのは聞き覚えのあるあの名前だった。