政輝はそう言うと、手に持っていた紙パックのフルーツオレを絵里に手渡した。
「なにこれ、また押し間違えたの?」
「そうそう、隣のコーヒー選んだつもりがさぁ。
甘いのダメだから俺」
「バカだねーもう。何回目よ(笑)」
微笑ましいカップルの会話に癒されようにも、なんかいつもみたいに軽く割り込めない。
アユは隣で壁にもたれかかりながらスマホいじってるし。
うーん…
すると政輝が何気なく…
「あっ、つーかまたミヤ先輩いる…。
佐野先輩もいるし、サッカー部だらけじゃん。
美優もお前懲りないよな。またミヤ先輩追っかけてこんなとこで飯食ってんのか」
……えっ…
そう言われて少し焦った。なぜか。
だって別にあたし今日は宮園先輩見るために中庭来たわけじゃなくて、
ただ外でお昼食べたかっただけなのに…
しかもアユの前で今そういうこと言わないでよね…!
なんかアユの顔曇ってるし……
「ち、違うよ!別に今日はただ…」
「……政輝、俺先行ってるわ」
…えっ…?ちょっ…!



