そう言い残すとイスから立ち上がって

あたしを残したままさっさとドアの前まで歩いて行った。


あたしはなんだか放心状態で、何も言い返せなくて。



ドアの前でふとアユが振り返る。



「…あ、手当てどうもな」



そして背を向けて保健室を去っていく…。



ドキドキドキドキ…


なんなの、これ…



心臓の音がうるさくて、顔が熱くて

しばらくその場から動くことができなかった。



アユにコクられた…。


アユにキスされた…。



どうしよう…あたし……


これから毎日どうしたらいいんだろう…。