客室係の人がやってきて、 救急箱を貸してもらい、 ルームサービスのキャンセルと それまでの無礼な態度を詫びた。 桜子さんの足を冷やし、 湿布を当てて、 テーピングで固定し、 包帯を巻いた。 「できたよ… ぷっ。本当にこれが、 武家のお嬢さんのすること?」 僕は思わず笑ってしまった。 「…。 ひ、必死だったんです。」 彼女が困った顔で僕を見た。 …。 あ、やばい。