オートマトン -Online- 推敲中

 再び視界が明るくなると、ユイは魔方陣が床に書かれた『魔力の間』に立っていた。

 青白く光る魔方陣の明かりだけを頼りに部屋を見回すと、荒削りされた巨大な地下の空洞であることが分かった。

「城の地下にこんな場所があったんだ…」

 天井は恐ろしく高い。

 部屋の1番奥には、何千本ものクリスタルが木の根のように寄り集まり、生長し天井まで伸びていた。

「あれが魔力の源ね。―――あっ」

 そのクリスタルの足元で真っ黒い何かが蠢いていた。

 ユイはびくりとして体を固める。

 ユイがアルメェールと共に、剣を抜いて近づいていくと、その漆黒の塊はぴくりとユイに反応し、次の瞬間無数の触手が視界いっぱいに広がった。

 瞬間的に目をつむっていたユイが再び目を開けると、黒い何かがいた場所で、2つの黒い影が立ち、じっとこちらをみつめていた。

「……わたし?」

 ユイはゾクリとしながら、その影の一方を見てつぶやいた。

 その隣にはアルメェールにそっくりな影が立っている。

『レベルは必要ない。個人のプレイヤースキルが試される』と言っていたアレキサンダーの言葉がユイの脳裏に蘇る。

「そういうこと…。」

 ユイは手に汗を握りながら、しっかりと剣をにぎりしめた。

(もうトラウマだとか歩けないとか、ぐちぐちしていた私はいない。私は強くなるって決めたんだから!)

「ちょうど、倒したいと思ってたところだよ」

 ユイは影のユイににやりと笑いかけ、アルメェールに攻撃命令を出すと、影のユイも影のアルメェールに攻撃命令を出した。

 カシャカシャと2体のからくり人形の鉄の足音が重なり、繰り出した剣と剣が接触した瞬間、甲高い金属音が響き渡った。

「ゲームなんかに負けないんだから!!!」

 ユイは己を奮い立たせながら剣を振り上げ、影のユイに向かって走り出した。