「………や、やったね、芽衣…。
なんかよくわかんないけど、おめでとう!」
「う、うん…ありがと…」
しどろもどろになりながら、静かにトンとハイタッチをする。
二人とも口角は上がっているけど、恐らく目は笑ってない。
……というか、まだあんまり状況が読み込めてない。
確かさっき…『残りの人がクリアするまで頑張って生き残ってね』って言ってたよね?
じゃあ、クリアしてもまだ襲われる危険はあるわけかな。
『あの子』がどこに行ったのかはわからないけど、警戒はした方がいいよね。
「うーん、とりあえずここのぬいぐるみだけ探しちゃおっか…?
じっとしててもどうしようもないよね…ってすぐそこにあったよ…」
話ながら配膳室内を見回すと、言葉が終わらないうちに落ちているぬいぐるみを見付けた。
あれ…さっき悠人くん…『この子』と3人で来たとき、こんな近くにあったっけ?
それに…………なんか、破けてない?
「芽衣、これもう中身ないみたいだよ?」
「え……。
さっき来たときはなかったはずだから…さっきと今の間に誰かここに来たの?」
「さあ…?」
空っぽのぬいぐるみを見つめて、頭を回してみる。



