わたしはみんなに殺された〜死者の呪い【後編】〜




「ねぇ、二人とも…狛くんって見かけた?」

「…………狛?
あたしは見かけてないよ…」

「狛………あぁ、あの転校生か。
俺も見かけてねーな」


目撃情報もなし…っと。


階段は1個じゃないからすれ違っただけかもしれないけどさ…。


誰か見かけた人がいてもいいんじゃないの?


ぬいぐるみとか『あの子』とかを知らないはずの狛くんがそんなに動くこともないだろうし…。


放送室の紙に書いていない…つまり入っていないどこかの教室にいたのかな…。


狛くんも無事だといいんだけど…。


「………芽衣?どうかした?
配膳室ついたよ?」

「わっ…!?
ううん!なんでもない!
みんなは大丈夫かな?って考えてただけ!」


そう?と首を傾げる望絵。


びっくりした…目の前にいきなり望絵の顔があるんだもん…。


っていうかもうついてたんだ…。