わたしはみんなに殺された〜死者の呪い【後編】〜



「―――ううん、じゃあ悠人くんはここで待っててくれる?
私が行ってくる」

「えっ…怖くねーのかよ…。
死ぬかもしれねーんだぜ?」


目を丸くしてこちらを見る悠人くんに、本心を悟られないように笑って見せる。


私だって心霊ものに強い訳じゃない。


でも、これ以上悠人くんを怖がらせたくない。


「大丈夫、怖くないよ。
私、幽霊とかそういう類いのものは平気な人なんだ。
だから悠人くんはここで待ってて」

「あ、おい―――」


何か言いかけていた悠人くんを無視して、外にでて扉を閉めた。


言葉を遮りたいならバタン!と音をたてて閉めるべきかもしれないんだけど…音をたてて気付かれたらどうしようもないから、そーっと閉めた。


『あの子』は「目をちょうだい」みたいな言葉を発しながら追いかけてきていたから、それが聞こえないか耳をすませながら慎重に校内を移動する。


図書室から階段は近い。


そっと階段をのぼり、右に曲がる。


そういえば外は真っ暗だけど…中庭は辛うじて見えるみたい。


ってことは中庭は出られる…というかあるのだろうか?


…………今は考えなくていいか。