「目…ちょーだい………ちょーだい…」 ―――…ペタ。 「あなたの…目…」 ―――…ペタ。 まるで私たちの精神を削っていくように、そいつは足音を鳴らして近付いてくる。 ぶつぶつと呟きながら、1歩、また1歩と確実に足を進める。 そして目の前までやってきて………。 「………………っ」 ガクン、と目線が下がった。 恐怖で腰が抜けたんだとすぐさま理解する。 もう、ダメだ……。 「うわぁあ、あぁあっ!!」 叫ぶ先生の声まで遠く聞こえる。 私はもうすぐ死ぬ………?