わたしはみんなに殺された〜死者の呪い【後編】〜




さっきから一言も言葉を発しない狛くんを振り向くと、狛くんの目が私を捉えた。


でも、一瞬でそらされてしまう。


「…………………俺は行かない」


それだけ言って、暗い廊下を歩いていってしまった。


先生たちとは逆方向だ。


………一体何をするんだろう…?


「……………。
狛、行っちゃった…。
あいつ、無口だし冷たいよね。
あんたよく二人きりで学校案内出来たね」

「うーん………。
悪い人ではないんだけどなぁ…」


狛くんの背中が完全に見えなくなって、私たちは放送室へと向かい始めた。


ただ歩いて行っただけだけど。


同じ1階だから、こんなに暗くても時間は5分もかからない。


なんとなく中の光景は想像出来てるけど…なんて思いつつ扉を開ける。


案の定そこには、騒ぐ先生とそれを見つめる生徒という不思議な光景が出来上がっていた。