ガタン!!!






「………いったぁ!?」


目を瞑っていたからか、目の前の何かにぶつかる。


目を開けると、それは机で。


………机?教室??


どうして?まさか、出れてないの?



「芽衣、外見てみろよ」



キョロキョロしていた私にかかった悠人くんの声でやっと窓の外を見た私は、なんとも言えない安心感で包まれた。


…………太陽だ。


外が明るい。


今は…昼間だったんだ。


通りで机とかが見やすいと思ったよ…。



「私たち…出られたみたいね」


「うん…!」



笑顔で振り返ると、そこにはこれまた笑顔の悠人くんと朱里さんがいる。


その後ろ手に、光の渦が小さくなって行くのが見えた。


「……あ、光の渦が…」


消える。


そう思った瞬間、あることに気が付いた。


「……ねえ、狛くんは?」


「あ?……あれ?なんでいねーんだ?」


「ちょ、ちょっと待ってよ!
狛くんは!?ねえ!!」



慌てて光の渦に叫ぶけど、その声が届く前に渦は消えてしまった。


どういうこと…?


どうして…。