そして―――無言で壁に背を預け、腕を組んでいる狛くん。
皆、こんな時間まで何をしていたんだろう?
そう思った時だった。
ザザッ………
「!!」
真上にあるスピーカーから、また音が聞こえた。
今度は何…?
『皆そろったみたいだから…改めて。
私の名前は、佐久間詩野(サクマシノ)です』
「えっ!?」
「………はぁ?」
桜ちゃんと悠人くんが、同時に声をあげた。
桜ちゃんは酷く驚いた様子で、悠人くんは冗談はよせよ…と呆れている様子で。
「あのなぁ…俺はあいつの骨を見てるんだぜ?
それなのにこんな放送、信じられっかよバーカ」
ケッと唾をはく悠人くんに、声の主は笑った。
『ふふっ…信じられないのはわかるよ、悠人。
じゃあ私しか知らない悠人の秘密を言ってあげようか?
えっとねー…悠人は6歳の時に、私の部屋で私にー…―――』
「―――うわああああぁぁあ!!?」
放送の音をかき消すようにいきなり叫びだした悠人くん。
6歳の時………?
それに骨を見てるって…。



