「両親が。 いじめも止められない学校に通わせたくないって、俺をこっちに転校させた。 だから、俺は今ここにいる」 「………………」 狛くんは泣いてはいないけれど。 でも、私には泣いているように見えた。 狛くんの心は。 泣いている。 「………狛くん」 「ん?」 「私………狛くんが好き」 「は?」 口をついた言葉に、私も、狛くんもびっくりした。 私、こんな状況で何を言ってるんだろう。 ワケわかんない。 もう、どうにでもなればいい。