わたしはみんなに殺された〜死者の呪い【後編】〜




「っ!!!
『あの子』が来たわ!」


「!?
どこに…あっ!みんな、逃げて!
上手く撒けたら昇降口に集合ね!」



朱里さんと歩の声に、みんなが一斉に走り出す。


私はもう走る気力もないと思ったけど。


私の足は、無意識に走っていて。


望絵。


なんで、望絵が。


望絵は何も悪くないのに。


どうして望絵が死ななきゃならないの?


………わからないよ。


巻き込まれただけの望絵が、なんで…?


死ぬなら私でいいはずなのに。


いつも私と一緒にいた望絵。


私が『あの子』に殺されそうになったとき、必死にかばってくれた望絵。


その望絵が。


望絵。


望絵…………!!!