わたしはみんなに殺された〜死者の呪い【後編】〜





「…………あ、私はやってないけど」



思い当たることがある。


そう、望絵だ。


あの時望絵が私を庇おうと言った言葉。



「………私があの5人に向かって叫んだって…望絵が」



現実で、何か佐久間さんのためになることをやったかどうか。


もしかして、それも条件………?



「………それは………」


「………………。
私…なにか…出来たのかな…」



二人の視線が、一気に下がった。


確かに「私はこれをやったから許して」なんて言えるようなことをやっていたら、佐久間さんはきっと死ななかった。


私だって、もっと早く言っていればこんなことにはならなかったかもしれない。



「………えっと…。
それが佐久間さんにとって救いになったのかはともかく…二人は佐久間さんが亡くなったってわかったとき、どう思った?」



「ぇ……」


「佐久間が………死んだとき……」



暫く考え込んだ二人は、難しいことは全部捨てて率直な言葉を選んだようで。