「美愛ちゃん……?」



少年は何度も名前を呟いた。


だけど応答はない。



昏睡状態に陥った少女は、眠り続けている。




「眠っちゃった……」



少年は切なく笑った。





「大丈夫、美愛ちゃん。すぐに逝けるからね。一緒に……逝けるから」



少年は少女を抱き抱えた。