「あ、本当に鍵、壊れてるね」 そう言いながら真くんは屋上のドアを開けた。 途端に冷たい夜風が体に当たった。 あぁ、心地いい……。 「さ、行くよ。美愛ちゃん」 優しくエスコートするように、彼は私の手を引いた。