淡々と言い放たれる言葉に私は小さく笑った。 私達、思い切り他人なのに。 何? その変な理論は。 「放っておけなかったんだ。美愛ちゃんの事が。自分と同じ匂いがしたから」 もしかしたら、 真くんも何かを抱えてるのかもしれない。 大きな闇を。 「……ありがとう」 理由はよくわからないけど、私に手を差し伸べてくれたのは真くんが初めてだよ。 本当にありがとう。