家を出て、フラフラ歩いて、辿り着いたのはネオンが眩しい夜の街。
中年のおっさんや、ホストやキャバ嬢。
華やかでありながらも、醜い欲望が渦巻く街中をフラフラと徘徊した。
……何でこんな所に来ちゃったんだろう。
気晴らし?
家にいるのが嫌だから?
わからない。
自分で自分が、よくわからないや……。
―ドンッ
「っ……!!」
ぶつかって、その場に派手に転んだ。
行きかう人は転んだ私を見て、クスクスと笑っていた。
「トロトロ歩いてんじゃないわよっ!!グズッ!!」
私にぶつかった相手の派手な女の人は罵倒するような言葉を残してズカズカと歩いて行ってしまった。

