真っ暗な世界







本当にこの世の中は真っ暗だ。





「あーあ……手首がまた、傷だらけになっちゃった」



あっという間に私の左手首は切り傷だらけに。


これって傷跡が残っちゃうんだよね。


……ま、いいけど。



ティッシュで簡単に血を拭きとって、カッターを置いて、制服から私服に着替えた。





窓の外を見ると、月が真っ暗な空を明るく照らしていた。



「綺麗な月……」



綺麗な月を見て、また虚しくなった。



ねぇ、意味あった?
私って生まれてきて意味があったの?



何で私なんか、この世界に生まれたの……?