真っ暗な世界







「はい」



品出しを中断して、お客さんの方に向き直る。


声をかけてきたのはメガネをかけたおばさん。



百円ショップはいろんな物を売ってるから、商品の場所がわからず、お客さんが従業員に声をかけてくる事は日常茶飯事。




「洗濯ネットってありますか?」


「は、はい……」



ここで働いて1ヵ月半だというのに、実は私はまだ商品の場所を完全に覚えきれてない。


どこに何があるか、完全にまだ把握できてない。



とりあえず洗濯バサミなどが置いてあるコーナーへ。


洗濯ネットって……どこだったっけ……。





「あの……まだですか?」


「も、もう少々お待ちくださいっ……」



必死に探していると、お客さんの呆れたような声がした。