「お気になさらないでください、これは 自分自身への戒めだと思いますので。」

「……そう、すぐ消えちゃうと思うけど アクアがそう思うなら、それでいいと思うわ。」

……。嫌われた。

その日以来、毎日 廊下でも一切 瑞姫お嬢様とすれ違うことはなくなった。

ホワイトデーにチョコのお返しはしておいた。

けれど、直接 渡す勇気なんてなくて 203号室のドアノブに引っ掛けておいただけ。

瑞姫お嬢様とは、コミュニケーションをとったりすることはなかった。