佐伯先生の優しすぎる嘘





私は迷惑じゃないのかな。


こんなこと言われたら、どうしたって期待しちゃうよ…。


他の女の子たちだったら、一緒に並ばなかったんですか?

それとも私が最初だったから、ってだけで、特別なことではないんですか?


…ねえ、佐伯先生。





「…たこ焼き好き?」


「え、はい、好きです」


「そっか」




…何が聞きたいんだろう。

いや、聞きたいのはたこ焼きについてなんだろうけども。

でも、そんなよく分からないところも好きなんだから、重症だと思う。




「お待たせしました!」



ずっと一緒にいたいという私の願いも虚しく、回ってきた順番。



「たこ焼き2つください」


そう言ってたこ焼きを2つ受け取った佐伯先生は、パックの1つを私に差し出した。



「え、」



「あげる」



「え、いいんですか?」


「並んでくれたお礼」



ああ、さっきの質問はこういうことなのかな。

…もう、本当に好き。




「ありがとうございます」




受け取ったたこ焼きはホカホカで、ソースの良い匂いがした。