佐伯先生の優しすぎる嘘






「たまたま会ったからたこ焼き買うの付き合ってくれたんだよ。

1人でこの列並びたくないだろ?」




はは、と笑う佐伯先生に、



「じゃあうちらと並ぼうよぉ」


そんな女の子たちの言葉に、きゅっと唇を噛んだ。


ここで反対する権利は私にはない。



「そんなに何人も並んだら迷惑だろ、ほら、花火始まるよ」




「えー…」
「今度遊んでよー!」


「ははは…」



女の子たちが花火を見に河川敷に向かうと、佐伯先生はホッとしたようにため息をついた。



「水島さんも花火行きたかったら戻っていいからね?」



「私は…ここにいたい、です」




そう呟くと、佐伯先生は少しだけ切なそうな顔をして、


「そっか、ありがとう」


と言った。