佐伯先生の優しすぎる嘘





**------------------------------------------**





「お!ま!つ!り!」

「いぇーい!」





たくさんの人で賑わう河川敷に、お祭りの楽しげな音。



久々に着る浴衣は帯が少し苦しくて、下駄のせいで歩きにくい。



紺色に赤やピンクの鮮やかな柄の浴衣。


髪は巻いてアップにして、白い花の飾りをつけた。




「杏奈可愛いー!!」
「すっごい綺麗!」


「みんなだって可愛いー!」



きゃあきゃあとお互いの浴衣姿に騒いで、男子たちとも合流した。



「みんないいね浴衣!」
「何食う?」
「カキ氷!」



お祭りって、この雰囲気だけで楽しくなる。

…佐伯先生に、会えたりしないかなぁ。



今日の白衣姿を思い出して、緩んだ頬に少し恥ずかしくなった。