佐伯先生の優しすぎる嘘





「…あー、なるほどね」



「え?」


何がなるほど…?

首をかしげると、佐伯先生は動揺する様子もなくいつもの調子で、



「自分の服着てる彼女とかが可愛いってよく聞くけど、確かになと思って」



「っ、え…」



待って、いま、すごいこと言わなかった?

可愛い?!

しかも、彼女とかって…

とか、が気になるけど、私もそんな対象に入れるって思っていいの?


…なんて、考えすぎかな?


嬉しすぎて、緩む頬と赤い顔を隠すために下を向く。