佐伯先生の優しすぎる嘘




言われてみれば他の先生はジャージなのに、佐伯先生はジーンズを履いてるな、なんて。




「着替えてきて」



そう言われてトイレに入り、濡れたTシャツを脱ぐ。


…これ、着るの?
佐伯先生のシャツを…?


…だめだ、ドキドキして死んじゃう。


明らかに私のより大きなTシャツを眺めて、顔が熱くなる。


よし、と意を決してTシャツを着てみたけど、やっぱりぶかぶかで。


半袖のはずのそれは私の肘くらいまであった。


佐伯先生の、シャツ。


佐伯先生の香りに包まれてるだけで、もう、心臓がもたないかもしれない。




「おーい、大丈夫か?」




あまりに遅いので佐伯先生が声をかけてくれて、慌てて下のジャージも履き替える。





「ご、ごめんなさい!
お待たせしました…」




バタンッと勢いよくドアを開けて飛び出すと、佐伯先生と目が合う。