佐伯先生の優しすぎる嘘




「お姉ちゃん、焦げた!」

「え、また!?」



あれから一週間が経って、明日は2月14日。


2度目の焦げてしまったチョコレートを見て、ため息をつく。



「もう…ちゃんと混ぜてって言ったでしょ?」

「混ぜたよー?」


「混ざってないから焦げてるの!」

「あはは…」




私は佐伯先生の分のガトーショコラを作り終えたのに、手伝ってー、と泣きついてきた桃果のブラウニーがなかなか完成しない。





「「できた!」」



3度目の作り直しで、やっと完成したブラウニー。



「ありがとうお姉ちゃん!」

「はいはい」




嬉しそうにブラウニーをラッピングする桃果に、しょうがないな、なんて思ってしまう。




「お姉ちゃんも渡すの頑張ってね?」



ニヤッと笑う桃果に、不覚にも頬が熱くなってしまった。




「彼氏に渡すんでしょ?」


「…さあね」




ふふ、なんて笑う桃果には彼氏に渡すことはバレバレだろうな。