佐伯先生の優しすぎる嘘





「ん、っ」





徐々に苦しくなる私を見て楽しむように唇を重ねる佐伯先生に、更にドキドキして。




「く、苦し…っ」




さすがに息ができなくて苦しくなって佐伯先生の胸を叩くけど、いっこうに離してくれる気配はない。



だめ、ドキドキして息が止まる…。


涙目になりながら抵抗していると、やっと解放された唇。



「はぁっ、はぁ…っ」




思いっきり息を吸えたのも一瞬、今度は手首を掴んで壁に押し付けられ、また重ねる唇。




「っ…」




身動きが取れない状態で、思考回路さえも佐伯先生によって止められる。


甘くてとろけそうな体温に、体に力が入らなくなって。



がくん、と力が抜けて床に崩れ落ちそうになるのを、私の足の間に割って入った佐伯先生の右足が許さなかった。



全身を佐伯先生に支配されてるみたいで、ふわふわして。




「んん…っ」





私を食べるみたいなキスに、呼吸がうまくできない。




そしてゆっくり離れた唇に、今度こそ思いっきり酸素を吸い込んだ。


涙目になりながら床に座り込み、呼吸を整える。




「ごめん、やりすぎた」





少し申し訳なさそうに私の前にしゃがんで、優しく頬を撫でる佐伯先生。



「苦しかった?」



「苦しかった…けど、」



「…けど?」




「…もう一回」





そう言うと、佐伯先生は自分の髪をくしゃっとして下を向き、




「あーもう、知らないからな…」



って呟いた。