佐伯先生の優しすぎる嘘





♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜




ベッドに突っ伏しでいた耳元で鳴った携帯の着信音に、びっくりして飛び起きる。



【着信:佐伯蒼】




その文字にまたびっくりして、電話に出る。



「はいっ」



『大丈夫?』



「え…」



『落ち込んでない?』




その声はすごく優しくて、少し泣きそうになる。




『心配しなくても、水島さんしか見えてないよ』




私の心なんか見透かしたような佐伯先生の言葉に、心がふわりと軽くなった気がした。





「…あの、」


『ん?』




「杏奈、って…呼んでくれませんか?」




恥ずかしくて、少し震えた声。



『…うん、卒業したらね』




「え…」



何で…?

桃果のことも名前で呼んでるのに、私はダメなの…?