佐伯先生の優しすぎる嘘





「うーん…」





ごろんと横になったベッドの上で考える。


分かってた、のにな…。



元カノがいることは知ってた。

あのメールから、佐伯先生に話したいことがあるんだってことも分かった。


会いに来ることくらい、覚悟できてたはずなんだけどなぁ…。





いざ目の前にしてしまうと、思ったよりショックを受けている自分がいて。




しかも、あんなに綺麗な人だなんて知らなかった。



可愛らしい雰囲気なのに、どこか余裕があって、大人で。


どう考えても佐伯先生とはお似合いで。

誰だって、私よりも詩織さんが彼女だと思うだろう。




私だってあんな風になりたい。




大人になりたいのに。

佐伯先生に迷惑ばかりかけてしまうのは嫌なのに。



いつだって大人なのは佐伯先生で、私は助けてもらってばっかりで。



元カノが会いに来たって、大人の女の人ならこんなに焦ったりしないのかな…。