佐伯先生の優しすぎる嘘





「髪ってどうやって巻いてるの?」




じっとこっちを見てから髪に触れた佐伯先生の手に、緊張していたせいでビクッとしてしまった。





「え…」


「かっ…髪は…えっと…」



髪を触る時に、手が一瞬頬に触れたのとか。

佐伯先生が今、私の髪を触ってるのとか。

いつもと違う格好を見られてるとか。



全部にドキドキして、恥ずかしくて、でも嬉しくて。




かぁっと真っ赤になった顔を見られたくなくて、頑張って顔を逸らす。


だけどそれも佐伯先生の手によって、左側を向かされてしまった。





近い顔に、もっと赤くなったであろう頬が恥ずかしくて目が潤む。





「…緊張してる?」






優しく頬を撫でながらそんなことを聞く佐伯先生は余裕の表情で。


眼鏡の奥の瞳は私を捉えて離さなくて。



佐伯先生の触れている頬が溶けちゃいそうに甘い。